今日は、お父様のお墓参りの思い出話しを30代の女性のgさんより頂きました。貴重なお話しありがとうございます。

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お彼岸とお盆にお墓参りに行くと、いつも父の墓前にお菓子がお供えしてありました。

生前から交友があったお寺のご住職からのご厚意なのか?それにしても、わが家の墓前だけな気もします。
ラインナップもやけに可愛いらしい。

ある時、ご住職に確認してみると「知らない。」とのご返答。
母とふたり、急に不思議な気持ちになり、周りを見渡しました。

お供え物
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沢山ある墓列の中、2列手前の反対ブロックに、綺麗に清掃されたお墓と同じ種類のお菓子がありました。
「誰だろう?」墓石に書かれているご苗字を確認しましたが、知り合いにいる憶えはないお名前でした。

父は女子校の高校教諭で、在職中に亡くなりました。
ルックスは、サザエさんの波平さん。ですが、波平さんから威厳を取り除き、果てしなく甘くした感じです。娘の私が言うのもなんですが、怒鳴ったところなど見たことがない穏やかで、とても優しい人でした。
教師生活数十年来、生徒から「◯◯(氏)先生」ではなく「◯◯(名)ちゃん」と、下の名前で呼ばれる愛嬌のある人でした。

後にご住職に、くだんのお墓について聞いたところ、父の生徒さんのお祖父様とお祖母様のお墓だと分かりました。
「おじいちゃんとおばあちゃんのお参りのついでに、◯◯ちゃんにおすそわけ。」だそうです。

父とは、想像していたよりも、早くて急な別れだったので、哀しみが深かった。
だから彼女の優しさが身に染みました。そして家族以外の誰かが、父が存在したことを憶えていてくれるのが嬉しかったです。

それは小さな救いでした。彼女におすそわけを貰っていたのは、私達、残された家族だったのかもしれません。ありがとう。

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